アクリル画の基本的な描き方とコツ|初心者向けガイド

アクリル絵の具は、乾燥が早く発色が鮮やかで扱いやすいため、初心者にも人気のある画材です。しかし、「うまく描けない」「絵の具がすぐに乾いてしまう」など、最初は戸惑うことも多いかもしれません。

本記事では、アクリル画の基本的な描き方や必要な道具、初心者が知っておくべきコツについて解説します。

アクリル画とは?特徴とメリット

アクリル絵の具の特徴

アクリル絵の具は、顔料をアクリル樹脂(合成樹脂)で溶かした絵の具で、以下のような特徴があります。

  • 速乾性:油絵の具と比べて乾燥が早いため、短時間で作品を仕上げられる。
  • 水溶性:水で薄められるが、乾燥すると耐水性になる。
  • 発色が良い:カラフルな色合いが表現でき、重ね塗りも可能。
  • 様々な技法に対応:油絵のような厚塗りや水彩画のような透明感のある表現もできる。

アクリル画のメリット

  • 初心者でも扱いやすい

油絵のように乾燥を待つ時間が不要で、片付けも簡単。

  • 画材が比較的安価

絵の具や筆は手軽に購入できるため、始めやすい。

  • キャンバス以外にも描ける

紙・木・布・プラスチックなど、さまざまな素材に描ける。

アクリル画を始めるための道具

アクリル画を描くために必要な基本的な道具を紹介します。

必要な画材と道具

道具用途・ポイント
アクリル絵の具基本色(赤・青・黄・白・黒)をそろえると良い。
平筆・丸筆・細筆の3種類があると便利。
パレットプラスチック製や紙パレットが使いやすい。
キャンバスまたは紙アクリル用キャンバスや厚めの紙を使用。
水入れ筆を洗うために必要。
布やペーパータオル筆の水分を拭き取るのに使用。
マスキングテープ境界をきれいに仕上げるのに便利。

あると便利なアイテム

  • メディウム:乾燥を遅くする「リターダー」や、透明感を出す「グロスメディウム」などがある。
  • パレットナイフ:厚塗りや独特の質感を出したいときに使用。
  • スプレーボトル:水を吹きかけて絵の具の乾燥を遅らせる。

アクリル画の基本的な描き方

下準備(下地作り)

キャンバスや紙を準備

  • キャンバスの場合、アクリル用のものを選ぶ。
  • 紙を使用する場合は、アクリル専用紙や水彩紙が適している。

下地を塗る(グラウンド)

  • 白や薄い色で下地を塗ると、発色が良くなる。
  • 色付きの下地を作ることで、全体の雰囲気を統一できる。

下書きをする(必要に応じて)

  • 鉛筆やチャコールで構図を描く。
  • 透明な色で大まかな形を描くのもOK。

色を塗る

大まかな色を塗る

  • 背景や大きなパーツから塗る。
  • 薄めの色から塗り、徐々に濃い色を重ねる。

ディテールを描く

  • 筆の種類を変えて細かい部分を描き込む。
  • ハイライトや影をつけて立体感を出す。

仕上げをする

  • 乾燥後に必要ならニスを塗る。 作品を確認し、修正があれば加える。

アクリル画を上達させるコツ

絵の具の乾燥をコントロールする

  • 速乾性があるため、乾く前に素早く描く。
  • 乾燥を遅らせたい場合は、リターダーやスプレーで水を加える。

筆の使い分けをマスターする

  • 平筆:広い面を塗るのに適している。
  • 丸筆:曲線や細かい部分を描くのに便利。
  • 細筆:細かい線やディテールを描くときに使う。

の混ぜ方を覚える

  • 基本の3原色(赤・青・黄)を活用すると、さまざまな色を作れる。
  • 白を混ぜると明るい色に、黒を混ぜると深みのある色になる。

レイヤー(層)を意識する

  • 薄く塗り重ねることで、奥行きや質感を表現できる。
  • 一度に塗りすぎると、乾燥後に割れることがあるので注意。

まとめ|アクリル画は初心者でも楽しめる!

アクリル画は、基本的な描き方をマスターすれば、初心者でも美しい作品を作ることができます。最初は簡単なモチーフから始めて、徐々にテクニックを磨いていきましょう。

アクリル画のポイントおさらい

✔ 速乾性を活かしつつ、必要ならリターダーで乾燥を遅らせる。

✔ 筆の使い分けを覚えて、効果的な塗り方をする

✔ 色の混ぜ方やレイヤーを意識しながら描く。

最初は思うように描けなくても、続けることで確実に上達します。ぜひ、アクリル画の魅力を楽しんでください!

ABOUT US
満園 和久
3歳の頃、今で言う絵画教室に通った。その絵の先生はお寺の住職さんであった。隣町のお寺で友達の3歳児とクレヨン画を学んだ。 それ以降も絵を描き続け、本格的に絵画を始めたのは30歳の頃。独学で油彩画を始め、その後すぐに絵画教室に通うことになる。10年ほどの間、絵画教室で学び、団体展などに出展する。 その後、KFSアートスクールで学び油彩画からアクリル画に転向しグループ展や公募展等に出品し続け現在に至る。 ここ20年程は、「太陽」「富士山」「天使」をテーマにして絵画を制作。 画歴は油彩を始めてから数えると35年になる。(2024年現在) 愛知県生まれ 愛知県在住 満園 和久 (Mitsuzono Kazuhisa)