毎日描くモチベーションを保つ方法

はじめに:なぜ「毎日描くこと」が大切なのか

絵を描く力を伸ばすために最も有効な方法の一つが「毎日の積み重ね」です。

プロのアーティストも、アートを趣味にしている方も、継続的に描くことで観察力、構成力、表現力が自然と養われていきます。

しかし、多くの人が「三日坊主」で終わってしまうのも事実。モチベーションをどう維持し、習慣化するかが鍵になります。

本記事では、毎日絵を描くモチベーションを保つための具体的な方法を、初心者から中上級者まで実践できる形でご紹介します。

1. モチベーションの種類を理解する

内発的モチベーションと外発的モチベーション

  • 内発的モチベーション:描くこと自体が楽しい、表現したい衝動
  • 外発的モチベーション:SNSでの評価や展示会への出展など

どちらが良い悪いではなく、両者をバランスよく使い分けることが大切です。たとえば「今日は気分が乗らない」日でも、「インスタに投稿したいから」といった外的動機が行動のきっかけになることがあります。

2. 目標を明確に設定する

短期目標と長期目標を組み合わせる

  • 短期目標:今週は毎日15分描く、3枚スケッチを完成させるなど
  • 長期目標:半年後に展示会に出す、自分のスタイルを確立するなど

目標があると、日々の作業に意味が生まれ、やる気も継続しやすくなります。

見える形で記録する

ToDoリストや進捗チェック表、Googleカレンダーなどを使って視覚的に「描いた記録」を残すと、自信と達成感が得られ、習慣化に繋がります。

3. 描く時間帯と環境を固定する

ルーティン化がカギ

「毎日描く」ためには、描く時間を日課に組み込むことが最も効果的です。

  • 朝起きてすぐ10分描く
  • 夜寝る前に机に向かう
  • 食後のコーヒータイムとセットにする

また、作業スペースもなるべく片付いた状態に保ち、描きやすい環境を整えることで、取りかかる心理的ハードルを下げられます。

4. 完璧を求めすぎない

「下手でもいい」と自分に許可を出す

「ちゃんと描けないから今日はやめよう」と思ってしまうのは、完璧主義が原因かもしれません。毎日のスケッチやドローイングは「練習」であり、「作品」とは分けて考えることが大切です。

「1日1分でもOK」の精神

毎日30分〜1時間描くのが理想でも、時間が取れない日は1分スケッチでもOKという柔軟さを持ちましょう。続けることが最優先です。

5. 自分の成長を可視化する

Before / After を記録する

  • 1週間前、1ヶ月前のスケッチと比べてみる
  • 毎月お気に入りの1枚を選んで記録する

こうした「ビフォーアフター」は、上達を実感しやすく、さらなる意欲を生み出します。

6. 仲間やコミュニティの力を借りる

SNSやオンラインチャレンジの活用

  • #1日1スケッチ などのハッシュタグを使って投稿
  • 他の人の作品を見ることで刺激を受ける
  • コメントやリアクションをもらえると励みになる

オフラインでの交流も効果的

  • 絵画教室やサークルへの参加
  • 作品を見せ合う機会を作る(ミニ展示会、ポートフォリオ共有会)

人とつながることは、モチベーションの維持に大きく役立ちます。

7. 描く題材にバリエーションを持たせる

マンネリ防止の工夫

同じものばかり描いていると、飽きがきてしまうことも。以下のような変化を取り入れるのがおすすめです。

  • モチーフを変える(人物・風景・静物・抽象など)
  • 使用する画材を変えてみる(ペン・水彩・アクリル)
  • 制限を設ける(「1色だけで描く」「5分以内に仕上げる」など)

こうした小さな工夫が、楽しみながら継続するコツになります。

8. ご褒美を設定する

モチベーションの補助としての報酬

  • 1週間描き続けたらお気に入りの画材を買う
  • 月間達成したらカフェでスケッチタイム

ご褒美は、自分への労いでもあり、次へのモチベーションにもなります。

9. モチベーションが下がったときの対処法

無理せず、立ち止まる勇気も必要

やる気が出ない日、描けない日があっても大丈夫です。大切なのは、「描かないこと」を自分に責めず、休むことも創作の一部と捉えること。

  • 他の人の作品を観る
  • 美術館に行ってインスピレーションを得る
  • アイディアスケッチだけでもしてみる

「描かない=何もしない」ではなく、別の角度から創作意欲を回復することができます。

10. 自分のビジョンを思い出す

なぜ絵を描いているのか?

  • 誰かを笑顔にしたい
  • 自分の世界を形にしたい
  • 絵で仕事がしたい

こうした「原点」を見直すことで、自分自身の芯が明確になり、日々の行動にも力が宿ります。モチベーションの源泉は、自分の中にある「想い」です。

まとめ:毎日描くことは、才能よりも習慣

継続して描くことができる人は、特別な才能を持っているのではなく、環境や工夫によってモチベーションを維持している人です。

  • 完璧を目指さず、描くことを楽しむ
  • モチーフや時間、ツールに変化をつける
  • 他者とのつながりを活かす
  • 自分の成長を実感する

これらを意識することで、「描くこと」が習慣化され、自然と実力も伴っていきます。

ABOUT US
満園 和久
3歳の頃、今で言う絵画教室に通った。その絵の先生はお寺の住職さんであった。隣町のお寺で友達の3歳児とクレヨン画を学んだ。 それ以降も絵を描き続け、本格的に絵画を始めたのは30歳の頃。独学で油彩画を始め、その後すぐに絵画教室に通うことになる。10年ほどの間、絵画教室で学び、団体展などに出展する。 その後、KFSアートスクールで学び油彩画からアクリル画に転向しグループ展や公募展等に出品し続け現在に至る。 ここ20年程は、「太陽」「富士山」「天使」をテーマにして絵画を制作。 画歴は油彩を始めてから数えると35年になる。(2024年現在) 愛知県生まれ 愛知県在住 満園 和久 (Mitsuzono Kazuhisa)