ペットのいる家庭でも飾れる安全な飾り方

ペットとアートを共に楽しむ空間づくり

犬や猫、小鳥などのペットは家族の一員として、私たちに癒しと喜びを与えてくれます。そんな大切な存在がいるご家庭では、インテリアの選び方や飾り方にもひと工夫が必要です。特に、絵画やアート作品などの装飾は、ペットの安全を守りながら、美しく飾る工夫が求められます。

本記事では、「ペットがいる家庭でも安心してアートを飾るための方法」について、実用的かつデザイン性を保った飾り方をご紹介します。

✅ なぜ“安全な飾り方”が重要なのか?

● ペットの好奇心と行動範囲

ペット、とくに犬や猫は非常に好奇心が旺盛です。高いところにジャンプしたり、絵のフレームに手をかけたり、しっぽで作品をなぎ払ってしまうこともあります。

● 誤飲・誤食のリスク

アート作品に使われる素材や装飾の一部が落下・破損すると、ペットがそれを口にしてしまう危険もあります。アクリル片や額縁の釘などが誤って飲み込まれると命に関わることも。

● 長く安全にアートを楽しむために

アート作品は大切な財産であり空間の個性を彩るものです。安全性を確保しながら、愛するペットと安心して暮らせる飾り方を取り入れることが重要です。

✅ 基本の安全対策5選

1. 高い位置に飾る

床から離れた位置、たとえば天井付近〜目線の少し上程度にアートを飾ることで、ペットの行動範囲外に保つことができます。特にジャンプ力のある猫には要注意です。

🔹おすすめ:ピクチャーレール+ワイヤーフックで高さ調整が可能な設置方法を選びましょう。

2. 軽量の額縁を選ぶ

万が一落下しても被害を最小限に抑えるために、軽量のアクリルフレームや木製フレームを選ぶのがおすすめです。アクリル板などを選びガラスの使用は避けましょう。

3. 落下防止の固定具を使用する

額縁の背面を壁にしっかり固定する「落下防止金具」や「耐震ジェル」などを活用すると安心です。地震やペットの衝撃によるズレにも対応できます。

4. 作品の素材にも注意

ペットが触れてしまっても問題のないよう、毒性のないアクリル絵具やナチュラル素材で作られた作品を飾るとより安全です。

5. 作品の前に透明カバーを設置

飛びつきや毛の飛散によるダメージ防止には、アクリルパネルなどの透明カバーを設けるのも有効です。UVカット加工のものを選べば色あせも防げて一石二鳥です。

✅ 飾る場所ごとの工夫とアイディア

● リビング・ダイニング

ペットと人の動きが多い場所では、しっかり固定した壁面飾りが基本です。家具の上ではなく、壁掛けに特化した設計が安心です。

🔸「ギャラリーウォール風」に複数の小型作品をレイアウトすると、おしゃれで安全性も高まります。

● 廊下や階段の壁

意外に安全でおすすめなのが廊下や階段の壁面。人の通行はありますが、ペットが飛びついたりするリスクは比較的少なく、アートを高めに配置しやすいのがメリットです。

● 玄関まわり

玄関はペットの行動範囲外であることが多く、飾るには絶好のスペース。ただし直射日光が入る場合は、UV対策をしっかり行いましょう。

● ペットルーム・ケージ付近

ペットが過ごす空間にもアートを取り入れたい場合は、シールアートキャンバスプリントを壁に直接貼る方法がおすすめです。軽くて割れず、外れても安全性が高いです。

✅ 素材・仕上げで選ぶ安全なアート

● アクリル板×ジクレープリント

軽量で割れにくく、美術品質も高いジクレー印刷をアクリル板で保護するスタイルは、ペットのいる家庭にも適しています。

● キャンバス作品(フレームなし)

額装せず、直接キャンバスで飾ることで落下時の危険性を軽減できます。角の保護も行えば、いたずらされても安心です。

● ウォールステッカー・布プリント

軽くて取り扱いやすく、万が一ペットが接触しても危険が少ないアート表現のひとつです。季節ごとに張り替える楽しさもあります。

✅ ペットの習性に合わせた対応策

● 猫の場合

  • 高い場所が好き → 絵の設置は180cm以上推奨
  • 引っかく習性 → キャンバスよりもガード付きフレームが安心
  • 毛の飛散 → ガラスやアクリルカバーで保護を

● 犬の場合

  • 尻尾の高さでぶつかる → 飾る高さは80cm以上に
  • 興味を示す→絵の前に柵や観葉植物を配置することで距離を保てる
  • 吠えることで揺れる→落下防止金具は必須

● 小動物・鳥類の場合

  • 素材の安全性に配慮(アレルゲンや化学塗料NG)
  • 鳥かごの上など、高所の設置は避ける

✅ ペットとアートを共に楽しむ工夫

● 名前入りの作品を飾る

ペットの似顔絵や、名前入りの作品を飾ることで「家族の一員」としての存在感がアップ。安全性に配慮しつつ、愛情ある空間づくりが可能です。

● 季節ごとの“模様替え”でストレス軽減

ペットにも季節の変化は影響します。視覚的にも変化を与えることで、ストレスの軽減やリラックス効果も期待できます。

● 鑑賞時間を一緒に持つ

アートの前で一緒に過ごす時間を意識的に作ることで、ペットと人との信頼関係もより深まります。

✅ まとめ:アートもペットも大切に

ペットのいる家庭では、アートの飾り方にも「安全性」という視点を加えることで、より心地よく美しい暮らしが実現します。

ちょっとした工夫で、アートを諦めることなく、ペットとの暮らしを豊かに彩ることができます。

あなたの作品や空間が、家族みんなにとって安心で心地よい場所となりますように。

ABOUT US
満園 和久
3歳の頃、今で言う絵画教室に通った。その絵の先生はお寺の住職さんであった。隣町のお寺で友達の3歳児とクレヨン画を学んだ。 それ以降も絵を描き続け、本格的に絵画を始めたのは30歳の頃。独学で油彩画を始め、その後すぐに絵画教室に通うことになる。10年ほどの間、絵画教室で学び、団体展などに出展する。 その後、KFSアートスクールで学び油彩画からアクリル画に転向しグループ展や公募展等に出品し続け現在に至る。 ここ20年程は、「太陽」「富士山」「天使」をテーマにして絵画を制作。 画歴は油彩を始めてから数えると35年になる。(2024年現在) 愛知県生まれ 愛知県在住 満園 和久 (Mitsuzono Kazuhisa)