ダスティカラーを作るための混色技法|くすみカラーの調色テクニック

ダスティカラーとは?

ダスティカラー(Dusty Color)は、一般的に「くすみカラー」とも呼ばれる柔らかく落ち着いた色合いを指します。鮮やかすぎず、少しグレーがかったようなニュアンスのある色で、ファッションやインテリア、アートの世界で人気があります。

ダスティカラーは、次のような特徴を持っています。

  • くすんだ質感:彩度が抑えられているため、落ち着いた雰囲気がある
  • 上品で洗練された印象:明るすぎず、派手さを抑えた控えめな美しさ
  • 組み合わせやすい:他の色とも馴染みやすく、コーディネートがしやすい

代表的なダスティカラーには、ダスティピンク、ダスティブルー、ダスティグリーンなどがあります。それでは、このダスティカラーを作るための混色技法について詳しく解説していきます。

2. ダスティカラーを作る基本の混色技法

ダスティカラーを作るには、基本的に**「彩度を抑える」**ことがポイントです。そのために、以下の3つの方法がよく使われます。

グレーを加える(ニュートラルな落ち着いた色を作る)

グレーを加えることで、鮮やかな色を落ち着かせることができます。

例1:ダスティブルーの作り方

  1. 青(ブルー)を基調とする
  2. 少しずつグレーを加える(グレーの量を増やすとよりくすんだ印象に)

例2:ダスティピンクの作り方

  1. ピンク(赤+白)を作る
  2. 少しずつグレーを混ぜて、くすませる

グレーの量を増やしすぎると、彩度が低くなりすぎて「単なる灰色」になってしまうため、少しずつ調整するのがポイントです。

補色を加える(色の鮮やかさを抑える)

補色とは、色相環で正反対に位置する色のことです。補色を混ぜると、お互いの鮮やかさが打ち消されて、落ち着いた色合いになります。

例1:ダスティグリーンの作り方

  1. 緑(グリーン)を基調とする
  2. 少量の赤(補色)を混ぜる

例2:ダスティオレンジの作り方

  1. オレンジを基調とする
  2. 少しずつ青(補色)を混ぜる

補色を加えすぎると、色が濁りすぎてしまうので、ほんの少しずつ様子を見ながら混ぜるのがコツです。

白や黒を加える(トーンを調整する)

白や黒を加えることで、色のトーンを調整しながら、より柔らかく落ち着いた印象にすることができます。

  • 白を加える → 明るめのダスティカラーに
  • 黒を加える → 深みのあるダスティカラーに

例:ダスティラベンダーの作り方

  1. 紫を作る(赤+青)
  2. 白を少し加えて淡くする
  3. さらにグレーを少量加えてくすませる

ダスティカラーを作る際の注意点

混ぜすぎに注意!

いろいろな色を混ぜすぎると、意図しない「濁った色」になってしまうことがあります。ダスティカラーを作るときは、少しずつ色を加えて調整するのがポイントです。

色のバランスを意識する

グレーを加えすぎると「灰色っぽい色」になり、補色を加えすぎると「汚れた色」に見えることがあります。色のバランスを見ながら、程よいくすみ具合を調整しましょう。

使用する絵の具や素材によって発色が異なる

アクリル絵の具、水彩絵の具、油絵の具など、使う画材によって色の混ざり方や発色が変わることがあります。試し塗りをしながら、イメージ通りの色になるように調整しましょう。

ダスティカラーの活用方法

ダスティカラーは、さまざまなシーンで活用できます。

ファッションに取り入れる

ダスティカラーの服は、上品で落ち着いた印象を与えるため、大人のコーディネートにぴったりです。特に、ダスティピンクやダスティブルーは、柔らかい雰囲気を演出できます。

インテリアに取り入れる

壁紙や家具、カーテンなどにダスティカラーを取り入れると、シックでおしゃれな空間を作ることができます。ナチュラル系や北欧インテリアとも相性抜群です。

アートやデザインに活用

イラストやグラフィックデザインでダスティカラーを使うと、トレンド感のある作品になります。ウェブデザインでも、洗練された印象を与えるため、人気があります。

まとめ|ダスティカラーを自在に作れるようになろう!

ダスティカラーは、彩度を抑えた落ち着いた色合いで、ファッションやインテリア、アートなど幅広い分野で活用されています。

混色のポイントは3つ!

  1. グレーを加える(落ち着いた印象に)
  2. 補色を混ぜる(鮮やかさを抑える)
  3. 白や黒でトーンを調整する(明るさや深みを調整)

色のバランスを見ながら、少しずつ混ぜて調整すると、美しいダスティカラーが作れます。ぜひ試してみてください!

ABOUT US
満園 和久
3歳の頃、今で言う絵画教室に通った。その絵の先生はお寺の住職さんであった。隣町のお寺で友達の3歳児とクレヨン画を学んだ。 それ以降も絵を描き続け、本格的に絵画を始めたのは30歳の頃。独学で油彩画を始め、その後すぐに絵画教室に通うことになる。10年ほどの間、絵画教室で学び、団体展などに出展する。 その後、KFSアートスクールで学び油彩画からアクリル画に転向しグループ展や公募展等に出品し続け現在に至る。 ここ20年程は、「太陽」「富士山」「天使」をテーマにして絵画を制作。 画歴は油彩を始めてから数えると35年になる。(2024年現在) 愛知県生まれ 愛知県在住 満園 和久 (Mitsuzono Kazuhisa)