小さい子どもと一緒に使える安全な画材

〜安心して“親子アート時間”を楽しむために〜

はじめに|安心してアートを楽しむために

小さな子どもと一緒に絵を描く時間は、創造力を育てるだけでなく、親子の絆を深める貴重なひとときです。
しかし、子どもは口に入れたり肌に触れたりすることが多いため、「どんな画材を使えば安全なのか?」と心配になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、安全性の高い子ども用画材の選び方と、おすすめの具体的な商品一覧を紹介します。
家庭や保育園・幼稚園でも安心して使えるアート環境づくりに役立ててください。

子ども用画材を選ぶときのポイント

安全認証マークを確認する

子ども向け画材を選ぶ際に最も重要なのは、安全認証の有無です。
特にチェックしたいのは以下のマークです。

  • 日本玩具協会STマーク:日本国内での安全基準を満たした製品につけられるマークです。
  • APマーク(ACMI認定):アメリカの美術・工芸材料協会が定めた安全基準を満たした証。無害で毒性のない成分を使用しています。
  • CEマーク(EU基準):ヨーロッパでの玩具安全基準をクリアしていることを示します。

これらのマークがある画材を選べば、口に入れてしまっても有害物質の心配が少なく、安心して使用できます。

水性・無臭タイプを選ぶ

小さい子どもには水性絵具・水性ペン・無臭のクレヨンなどが最適です。
油性タイプや溶剤入りの製品は、刺激臭やアレルギーの原因となる場合があります。
また、水で洗い流せるタイプなら、服や手についても簡単に落とせます。

発色よりも“安全性と洗いやすさ”を優先

プロ仕様の画材に比べると、子ども用画材は発色が控えめなことがありますが、それは安全成分で作られている証でもあります。
小さな子には「綺麗に描けること」よりも、「安心して自由に遊べること」を重視しましょう。

年齢別・おすすめ安全画材一覧

2〜3歳:はじめてのアート体験に

この年齢では、まだ筆圧が弱く、手指の動きも未発達。
“なぐり描き”や“手形あそび”を楽しめる画材がぴったりです。

安全なクレヨン

  • ベビーコロール(サクラクレパス)
     日本製で、誤って口に入れても安全な原料を使用。転がらない形状で握りやすく、最初のクレヨンに最適。
  • みつろうクレヨン(シュトックマー)
     天然のみつろうから作られ、舐めても安心。柔らかくて発色がよく、環境にも優しいドイツ製。

フィンガーペイント

  • ぺんてる フィンガーペイント
     指で直接描ける水性タイプ。洗面台で簡単に落とせます。
  • エコ・キッズ フィンガーペイント(ナチュラルアースペイント)
     植物性・鉱物由来の天然顔料でできた環境配慮型。誤って口に入れても安心です。

4〜5歳:道具を使って表現を広げる時期

筆やハケ、スタンプなどの道具を使い始める年齢です。色の混ざりや形の変化を楽しめる画材を選びましょう。

水彩絵具

  • サクラ水彩マットカラー(サクラクレパス)
     学校教材でも定番の安全水彩。水で薄めて使うタイプで、服についても落としやすいです。
  • ぺんてる えのぐ ポリチューブタイプ
     APマーク取得済み。発色が良く、混色にも強い定番品。

水性ペン

  • ぺんてる アクアッシュブラッシュ
     水彩タッチを楽しめるブラシペン。インクは無臭・水性染料で安全。
  • カランダッシュ スイスカラーキッズ
     欧州の玩具基準を満たした安全ペン。強い筆圧にも耐える太軸タイプです。

6歳〜小学生:創造をかたちにする時期

この頃から「作品づくり」としてのアートが始まります。
安全性を保ちながら、少し専門的な画材にも挑戦できるようになります。

色鉛筆

  • ステッドラー ノリスジュニア
     太めで折れにくい芯、人体に無害な顔料使用。
  • ファーバーカステル ジャンボグリップ
     三角軸で握りやすく、EU安全基準をクリア。発色も美しく、大人も使えます。

固形絵具・パレット

  • ぺんてる 固形えのぐ パレット付きセット
     コンパクトで扱いやすく、水だけで何度でも使える。無害で低刺激。
  • ホルベイン こども透明水彩
     プロ画材メーカーによる安全設計。食品安全基準に準じた顔料を使用。

絵を描く環境も安全に整える

安全な画材を選んでも、環境によっては誤飲や転倒の危険があります。
次のポイントを意識して、安心できるアート空間を整えましょう。

安全ポイント

  • テーブルに新聞紙や防水シートを敷く
     絵具の飛び散りを防ぎ、片付けも簡単。
  • 誤飲防止キャップ付きの容器を選ぶ
     特に絵具や洗浄液は、子どもの手の届かない場所に保管を。
  • 換気を忘れずに
     無臭タイプでも、長時間の作業では換気を心がけましょう。
  • 服は汚れても良いエプロンを
     洗濯しやすい素材のスモックを着せると安心です。

親子で楽しむ“安全アート遊び”のアイデア

手形アート

絵具を手に塗って紙にスタンプ!
成長の記録にもなり、誕生日や記念日のプレゼントにもぴったりです。

色まぜ実験

水彩絵具やフィンガーペイントで「赤+青=紫」などの混色体験を。
科学の第一歩としてもおすすめです。

段ボールキャンバス

大きな段ボールを床に置いて、親子で一緒に描くと開放的な気分に。
廃材を利用するのでエコで経済的です。

天然素材アート

どんぐり・落ち葉・小枝を貼りつけて“自然コラージュ”を。
安全のため、グルーガンではなくでんぷんのりや木工用ボンド(低刺激タイプ)を使いましょう。

注意したい画材と避けたい成分

子どもに使わせる際は、次のような成分や製品は避けましょう。

  • 油絵具・オイルパステル:溶剤に有機成分が含まれることが多く、刺激臭が強い。
  • スプレー系塗料・マーカー:吸入リスクがあるためNG。
  • 顔料にカドミウム・鉛を含む画材:プロ用絵具に稀に含まれるため注意。

「アーティスト用」「プロ仕様」などの表示があるものは、必ず成分を確認してから使うようにしましょう。

まとめ|安心して“創造の時間”を育てよう

子どもにとってアートは、言葉よりも自由に気持ちを表現できる大切な手段です。
安全な画材を選び、安心して創作に没頭できる環境を整えることで、子どもは“自分で考え、感じる力”を自然に育てていきます。

そして、親子で一緒に描いた一枚の絵は、きっと何年経っても“家族の宝物”になるでしょう。

ABOUT US
満園 和久
3歳の頃、今で言う絵画教室に通った。その絵の先生はお寺の住職さんであった。隣町のお寺で友達の3歳児とクレヨン画を学んだ。 それ以降も絵を描き続け、本格的に絵画を始めたのは30歳の頃。独学で油彩画を始め、その後すぐに絵画教室に通うことになる。10年ほどの間、絵画教室で学び、団体展などに出展する。 その後、KFSアートスクールで学び油彩画からアクリル画に転向しグループ展や公募展等に出品し続け現在に至る。 ここ20年程は、「太陽」「富士山」「天使」をテーマにして絵画を制作。 画歴は油彩を始めてから数えると35年になる。(2024年現在) 愛知県生まれ 愛知県在住 満園 和久 (Mitsuzono Kazuhisa)